新着情報
- 「九州神経精神医学」誌 Vol. 58 (2012), No.1 がJ-STAGEにてオンライン公開致しました。 日本語サイト 英語サイト
- 機関紙を更新しました。
- 総会案内を掲載しました。
- 組織を更新しました。
はじめに

2024年4月から九州精神神経学会の理事長を拝命しました、九州大学の中尾です。どうぞよろしくお願い申し上げます。本学会は長い歴史と伝統を持っており、その歴史については、前々理事長の神庭重信先生が以前詳しくまとめられています。その文章を引用の上、一部改変追記を行い、以下に紹介いたします。
九州精神神経学会は九州沖縄8県に在住する精神科医が集まって組織している学会です。会員数は2024年5月現在、1100名に登り、各県持ち回りで年次総会を開催しています。歴史を遡ると、日本精神神経学会九州地方会を前身としており、この地方会が44回まで行われた後、昭和23年に九州神経精神医学会(旧称)へと改組されました。
第1回総会は中脩三教授(九州大)を会長として、昭和23年に福岡市で開催されました。九大、筑紫保養院(現太宰府精神医療センター)、久留米医大(当時の標記以下同)、徳島医大、肥前療養所、飯塚病院、福岡県児童相談所、原生物電気研究所から計22演題の報告が行われています。機関誌の九州神経精神医学第1巻1号に掲載された学会記には、「中、王丸、櫻井教授はじめ50名の関係会員と一般聴衆多数を集めて盛大に行われ、評議員として、高瀬清、宮川九平太、中脩三、王丸勇、櫻井図南男、御厨巌、佐藤幹正、野田壽一郎、山本哲次郎の9名が選出された」とあります。
第2回総会は王丸勇久大教授を会長として開催され、学会誌には、「この日は意外に寒かったが、遠く四国の各地、延岡、長崎、大分、中津を始め、・・・、九州、四国における殆どすべての神経精神医学関係者の出席を得て、盛大に開催されたうえに、午後から下田光造先生も御出席下されこの会のため一段の光を与えられた。講演時間も比較的ゆとりがあって、質疑応答や追加も活発でなごやかに進められた」と紹介されています。
第3回総会は、別府市国立亀川病院で山本哲次郎会長のもとに行われ、鹿児島医大、米子医大などが新たに参加しました。第4回総会は鹿大の佐藤幹正教授を会長として行われ、長崎医大、鳥取大、宮崎精神病院が加わっています。続く第5回総会は、長崎大の仁志川種雄教授のもとで、西日本神経精神医学会と改称されて開催され、この大会には、熊本大、宮崎県立富養園などからの演題発表がありました。少し飛びますが、第16回総会(昭和39年)は立津政順教授(熊本大)が会長で、このときに西日本神経精神医学会は九州精神神経学会と再び改称されて今日に至っています。
九州精神神経学会は、このように歴史を誇る学会であり、九州沖縄地区の精神科医は、九州精神神経学会を核として、相互研鑽に励むとともに、会員間の絆と医療ネットワークを作り上げてきました。近年では、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響を受け、2020年は中止、2021年以降は、事務局/九大・福大(2021年)、大分医大(2022年)、産業医大(2023年)といずれもwebでのリモート開催となりましたが、今年2024年は久々に鹿児島大学による現地開催が予定されています。コロナ禍を乗り越え、本学会がさらに発展していくよう皆さまとともに頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。